京都市教育委員会「子どもの知的好奇心をくすぐる体験授業」の一環として、京都府南部の木津川市立高の原小学校の5年生57人に「温度と電気のふしぎ」という題の授業を行いました。
出前授業は、2クラスまとめて、2時間目と3時間目を続けて行いました。
まずは、超伝導体を液体窒素で冷やして、浮かせた磁石を見せるのは、いつものあいさつ。
次に、温度に関するお話。
子どもたちに膨らませてもらった風船を液体窒素でぺちゃんこしてびっくり。
温めたら元の大きさに戻って、また冷やしてぺちゃんこに。
これにはみんな大喜び。
休み時間を挟んだ3時間目には電気の話。
10円玉と1円玉、食塩水をしみこませたキッチンペーパーを使って8人の班に分かれて電池を作りました。
LEDが光った時には、驚きと喜びで歓声が上がりました。
科学を楽しみ、電気を身近に感じてくれた満足感をもって、高の原小学校を後にしました。
茨城県つくば市にある物質材料研究機構(NIMS)で行われた国際会議
International Workshop on Superconductivity and Related Functional Materials 2016 (IWSRFM2016 )
において、掛谷が
“Generation of circularly-polarized terahertz waves from Bi2212 intrinsic Josephson junctions ”
という題目で招待講演を行いました
東京理科大学の葛飾キャンパスに出張講義に行って参りました。
大手町から千代田線で30分の場所にある金町駅から徒歩10分という便利な葛飾キャンパスは5年ほど前に完成して、神楽坂や野田のキャンパスから移転してきたそうです。
担当したのは、大学院理学研究科応用物理学専攻と物理学専攻(遠隔)の必修科目「大学院共通特別講義」でした。熱心に講義を聴いて頂き、シャープな質問もいただき、ありがとうございました。
秋田芸術村温泉ゆぽぽで行われた第24回渦糸物理国内会議 において、掛谷が”Generation of circularly-polarized terahertz waves from Bi2212 intrinsic Josephson junctions “について口頭発表を行いました。
弘前大・東大・東北大との共同研究の成果に関する論文が固体物理の専門誌Phys. Rev. Bに掲載されました。
Takao Watanabe, Tomohiro Usui, Shintaro Adachi, Yuki Teramoto, Mihaly M. Dobroka, Itsuhiro Kakeya, Akihiro Kondo, Koichi Kindo, and Shojiro Kimura
Phys. Rev. B 94 , 174517 – Published 28 November 2016
磁性不純物であるFeをCuに置換して超伝導転移温度を低下させることで、東京大学物性研究所および東北大学金属材料研究所の精密測定可能な磁場で超伝導を破壊することが可能となり、超伝導揺らぎと擬ギャップを分離することに成功しました。
研究室のAsem Elarabi君(D2)が第15回低温工学・超伝導若手合 同講演会で講演し、優秀な研究成果が認められ低温工学・超伝導関西若手奨励賞を受賞しました。
Asem Elarabi (D2) of the Integrated function engineering laboratory gave a presentation at the 15th Cryogenic Engineering / Superconductivity Young Joint Meeting and received The Cryogenic Engineering · Superconductivity Young Researcher Award.
日本学術振興会の第146委員会(超伝導エレクトロニクス)第9回センシングシステム分科会、第13回通信・ 情報処理分科会合同研究会(東京都千代田区・弘済会館)において、掛谷が高温超伝導体からのテラヘルツ発振に関する講演を行いました。
10月25日、京都府教育委員会の「子供の知的好奇心を刺激する出前授業」で、京都府南部、奈良に接する木津川市の木津南中学校に出前授業に行ってきました。
対象は、3年生全員200余名、2クラスづつ3回に分けて45分の授業をさせてもらいました。
お題目は「身のまわりの工学」。
超伝導のデモンストレーションを見せて驚いてもらったのち、スマートフォンを題材に、「工学」や「グローバル化」について彼らと一緒に考えました。
事前課題として、生徒に以下の課題について考えてもらい、班ごとに発表してもらいました。
あなたの身の回りにある工業製品やサービスで、仕組みを知りたいもの、うまくできているなと驚いたものを挙げて下さい。
よく知っている製品やサービスを組み合わせて、新しい製品やサービスを考えてみましょう。
あなたが将来、外国に行って仕事をする、あるいは逆に日本で外国人と一緒に仕事をすることを考えたことはありますか?あれば、どこの国でどんな仕事をしていますか?また、そのために必要な準備を想像してみて下さい。
10代の中学生らしく、柔軟でユニークな答えをもらいました。
また、生徒の発表の様子を見たり、先生方の言葉を聞たりして、自分自身が中学生だった時を思い出しました。
中学校のサイトにも記事 が掲載されていますので、ご覧下さい。
こういう機会は、研究者を志した初心に戻れる良い経験です。これからも続けていきたいと思います。
最後に、3クラス目の生徒たちと集合写真。皆さんかわいいね。
10月10日から12日まで中華人民共和国、南京大学で行われた国際会議、10th International Symposium on Intrinsic Josephson Effects and Plasma Oscillations in High-T c Superconductors (Plasma+ 2016) で招待講演1件(掛谷)、口頭発表1件(野村)、ポスター発表2件(アセム、岡本)を行いました。
学会の会場となった南京大学新キャンパス内のSchool of Electronic Scinece and Engineeringの建物
D2のアセム君は、見事ポスター賞、それも45件中ただ1件のFirst prizeを受賞しました。おめでとうございます。
Asem Elarabi (D2) recieved the best poster award (1st place)
会議の締めくくりのポスター賞授賞式
この学会は、集積機能工学研究室が主催して2014年11月に京都大学百周年時計台記念館で実施したTHz-plasma 2014 に続く学会であり、世界各国から100人余りの参加者が得られました。
南京大学を初めとする中国本土の大学の研究者による招待講演もかなり多く、研究のレベルが速いスピードで向上しているのが肌で感じられました。
さらに、南京大学の学生によるポスター発表も数多く出されており、研究レベルは日本の国内学会における発表に相当するものだと感じました。議論に使った英語のレベルは、苦手そうな人も私がドクターの学生だった頃よりもわかりやすい英語を喋っているような印象でした。日本の学生、頑張れ!
キャンパスが美しいのにまず驚くのですが、研究室を見学させていただき、さらに驚きました。
最新鋭の設備で、居心地の良い空間。これは、何より羨ましい。
中国は、次代を担う若者に投資しています。翻って日本はどうでしょうか??
口頭講演する野村(D3)
岡本(M1)はポスター発表。頑張りました。
バンケットでの集積研メンバー。発表が終わっていない私(掛谷)が一番はしゃいでる?
研究室OBの辻本氏(現筑波大)とドイツ・チュービンゲン大学の大学院生・ポスドク
アグネ技術センターから発行されている雑誌「固体物理」2016年9月号 に筑波大学の辻本(前集積研学振SPD)と掛谷の共著による解説記事「固有ジョセフソン接合からのコヒーレントな連続テラヘルツ波の発生」が掲載されました。
超伝導の専門家でなくても、固体物理の基礎知識があれば理解できるように、執筆しましたので、是非ご高覧下さい。
なお、同号には、東京大学の岡田氏らにより執筆された鉄ヒ素超伝導体における渦糸フローの解説も掲載されています。こちらも注目です。
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京都大学の超伝導・真空電子デバイスに関する研究室, Research group for superconducting and vaccum electronics in Kyoto Univ.