超伝導体、磁性体などの強相関電子系物質に関する研究
今や日常生活にさえ不可欠な集積回路素子の開発には固体中での電子の振る舞いを理解することが不可欠です。現在の固体デバイスは電子と原子の量子力学的な相互作用から記述される原理に従っています。一方、超伝導や磁性などの現象では電子同士の量子力学的な相互作用(電子相関)が重要な役割を果たしています。電子同士が強く相互作用する物質(強相関電子系)においては、未解決で興味深い問題は至るところにあり、あたかも自然が私たちに挑戦を挑んできているようです。このような、一見複雑な現象を「物理学」という言葉を使って自然と対話しながら簡潔に理解し、次の次の世代のデバイスへ向けて物質の潜在能力を発掘し、持続可能な社会の形成へ貢献することが私たちの研究目標です。
対象物質
- 超伝導体(おもに銅酸化物高温超伝導体)
- 磁性体、誘電体(おもに酸化物)
- 低次元導体
試料(素子)作製法
- 単結晶育成
- エピタキシャル(単結晶)薄膜育成
- 微細加工(フォトリソグラフィー)
測定環境・物理量
- 低温(0.4 K以上)、強磁場(12テスラまで、学外共同利用で80テスラまで)
- 輸送特性(電気抵抗、電流電圧特性)、磁気特性
- マイクロ波応答、光学応答
- テラヘルツFT-IR分光計
- テラヘルツ時間領域分光計
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研究紹介の文書へのリンク
- 高温超伝導材料の物性と応用(2006.05)
- 高校生向けオープンキャンパス資料(2011.08)
- 卒研配属研究室紹介原稿(2014.02)