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日本物理学会で発表とシンポジウム座長

オンラインで実施された日本物理学会2021年秋季大会において、掛谷准教授が1件の登壇発表を行い、シンポジウム「時空間制御による超伝導ダイナミクス研究の最前線」の座長を勤めました。また、共著での発表が他に2件ありました。

22pF1-1 固有ジョセフソン接合メサアレイの同期発振観測と解析
小林亮太, 巴山顕, 藤田秀眞, 掛谷一弘京大院工領域6

22aH1-2 超アンダードープBi-2223単結晶の作製と磁場中輸送特性
渡辺孝夫, 佐々木菜絵, 山口隼平, 小杉健太, 足立伸太郎A, 掛谷一弘B, 藤井武則C, 谷口晴香D, 松川倫明D弘前大理工, 京都先端科学大A, 京大院工B, 東大低温セC, 岩手大理工D領域8

22aH1-4 ウイスカ十字接合からのテラヘルツ発振
齋藤嘉人A, B, 掛谷一弘C高野義彦A, BNIMSA, 筑波大B, 京大C領域8

Asem Elarabi君が低温工学・超伝導関西若手奨励賞を受賞

研究室のAsem Elarabi君(D2)が第15回低温工学・超伝導若手合同講演会で講演し、優秀な研究成果が認められ低温工学・超伝導関西若手奨励賞を受賞しました。

Asem Elarabi (D2) of the Integrated function engineering laboratory gave a presentation at the 15th Cryogenic Engineering / Superconductivity Young Joint Meeting and received The Cryogenic Engineering · Superconductivity Young Researcher Award.

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Plasma+2016で4件発表、ポスター1等賞受賞

10月10日から12日まで中華人民共和国、南京大学で行われた国際会議、10th International Symposium on Intrinsic Josephson Effects and Plasma Oscillations in High-Tc Superconductors (Plasma+ 2016)で招待講演1件(掛谷)、口頭発表1件(野村)、ポスター発表2件(アセム、岡本)を行いました。

学会の会場となった南京大学新キャンパス内のSchool of Electronic Scinece and Engineeringの建物
学会の会場となった南京大学新キャンパス内のSchool of Electronic Scinece and Engineeringの建物

D2のアセム君は、見事ポスター賞、それも45件中ただ1件のFirst prizeを受賞しました。おめでとうございます。

Asem Elarabi (D2) recieved the best poster award (1st place)

ポスター賞授賞式
会議の締めくくりのポスター賞授賞式

この学会は、集積機能工学研究室が主催して2014年11月に京都大学百周年時計台記念館で実施したTHz-plasma 2014に続く学会であり、世界各国から100人余りの参加者が得られました。

南京大学を初めとする中国本土の大学の研究者による招待講演もかなり多く、研究のレベルが速いスピードで向上しているのが肌で感じられました。

さらに、南京大学の学生によるポスター発表も数多く出されており、研究レベルは日本の国内学会における発表に相当するものだと感じました。議論に使った英語のレベルは、苦手そうな人も私がドクターの学生だった頃よりもわかりやすい英語を喋っているような印象でした。日本の学生、頑張れ!

キャンパスが美しいのにまず驚くのですが、研究室を見学させていただき、さらに驚きました。
最新鋭の設備で、居心地の良い空間。これは、何より羨ましい。

中国は、次代を担う若者に投資しています。翻って日本はどうでしょうか??

野村(D3)の口頭講演
口頭講演する野村(D3)

岡本(M1)のポスター発表。頑張りました。
岡本(M1)はポスター発表。頑張りました。

バンケットでの集積研メンバー。発表が終わっていない私(掛谷)が一番はしゃいでる?
バンケットでの集積研メンバー。発表が終わっていない私(掛谷)が一番はしゃいでる?

研究室OBの辻本氏(現筑波大)とドイツの大学院生・ポスドク
研究室OBの辻本氏(現筑波大)とドイツ・チュービンゲン大学の大学院生・ポスドク

 

国際会議New3SC-11で口頭講演

スロベニア共和国のブレッドで開催された超伝導に関する国際会議
“11th International Conference on New Theories, Discoveries, Applications of Superconductors and Related Materials (New3SC-11)”
に掛谷(私)が出席し、
“Intrinsic Josephson properties and superconducting fluctuation in PbSr2(Y,Ca)Cu2O7+δ films”
と題した講演を行い、Pb1212エピタキシャル膜に関する研究成果を発表しました。

参加者集合写真。掛谷は左端。
参加者集合写真。掛谷は左端。左後ろに見えるのが、ブレッド城。

本会議は、スロベニア共和国の首都リュブリャナから高速道路で1時間ほどの距離にあるブレッド湖の湖畔のHotel Golfにおいて、当地のJosef Stephan Institute およびUniversity of Ljubljanaなどの研究者によって運営されました。
また、一連の会議は、重慶科学技術院のJ. D. Fan教授が1999年より開催し続け、11回を数える伝統ある会議です。私は初参加させて頂きましたが、Fan教授の努力に敬意を表します。

主要なトピックは、超伝導体における非平衡現象で、特に最近時間分解分光により実験的に明らかになってきた超伝導体の過渡現象や隠れた秩序状態について、理論・実験両面からの活発な議論がなされました。スロベニア国内から参加した研究者が意外に多く、非平衡超伝導に関する研究の層がとても厚いことを感じました。また、イタリアのトリエステが車で2時間、オーストリアのグラーツも同じぐらいの距離で、ヨーロッパ各地からの参加者が多いことが、スロベニアの地理的重要性を示していました。

バンケット翌朝のブレッド湖。雨上がりのきれいな空。
バンケット翌朝のブレッド湖。雨上がりのきれいな空。

私の発表では、Pb1212のc軸固有ジョセフソン特性に加え、テラヘルツ時間領域分光法による複素伝導率の測定結果から超伝導揺らぎの議論を行いました。ホストの一人であるMihailovic教授からコメントを頂いたほか、数多くの研究者からの質問とコメントを受けました。

バンケットは、ブレッド湖の湖畔に聳えるブレッド城で行われました。
あいにくの雨の中、滑りやすい石段を登ったあとに始まったのは、中世風に扮した女性のトーク。この城の由来などについて説明する英語の翻訳もついていました。さらに、男性によるファイヤーワークがあり、火の玉を振り回して、そのあと飲み込むという大道芸で、単純ながらなかなか面白い見物でした。

バンケットが行われたブレッド城の上のレストラン。
バンケットが行われたブレッド城の上のレストラン。

さて、バンケットでは、ドイツ、スイス、イタリアから参加した研究者と現地の美味しいものや、研究交流の様子などについて面白い話を聞けました。すでに知り合いだった研究者も数名いましたが、新しく知り合いになった研究者とユニークな交流ができて、大変有意義な会議でした。

バンケットの様子。ワインが振る舞われている。掛谷は真ん中奥に見える。
バンケットの様子。ワインが振る舞われている。掛谷が真ん中奥に見える。

ブレッド城から見た湖。右にあるのが、ブレッド島で、スロベニア唯一の自然島。
ブレッド城から見た湖。右にあるのが、ブレッド島で、スロベニア唯一の自然島。

日本物理学会第71回年次大会で発表

東北学院大学で行われた日本物理学会第71回年次大会において、当研究室から2件の発表を行いました。

20pAR-5
超伝導自由度間相互作用に注目した多層固有ジョセフソン接合系におけるテラヘルツ発振と巨視的量子トンネル現象
掛谷一弘
京大院工
領域6

「固有ジョセフソン接合の最前線」シンポジウムにおける講演でした。固有ジョセフソン接合における第2スイッチ事象とPb1212超伝導体の固有ジョセフソン接合に関して、多数の質問がありました。

22pBL-7
Bi-2223固有ジョセフソン接合を使ったテラヘルツ発振の検証
辻本学, 斉藤寛, 土居卓司, 温一凡, Asem Elarabi, 掛谷一弘, 足立伸太郎A, 渡辺孝夫A
京大院工, 弘前大理工A
領域8

Bi2223からのテラヘルツ発振に関する世界で初めての報告で、大きな注目を集めました。
今学会では、共同研究先の発表で、共著になっているものを含めて、計3件の発表がありました。共同研究者の皆様、ご静聴頂いた皆様に感謝申し上げます。

第14回低温工学・超伝導若手合同講演会で講演

大阪市立大学文化交流センターで開催された第14回低温工学・超伝導若手合同講演会において、辻本が講演を行いました。

題目 著者 所属
高温超伝導体を使ったコヒーレントな連続テラヘルツ光源の開発
辻本学
京大院工

リンク: 低温工学・超電導学会関西支部ホームページ

(文責:辻本)

第23回渦糸物理国内会議で4件の発表

12月7日から9日に福岡県福岡市の休暇村志賀島で開催された第23回渦糸物理国内会議において、3件の口頭発表と1件のポスター発表を行いました。

【口頭】

題目 著者 所属
PbSr2(Ca,Y)Cu2O8における固有ジョセフソン特性とテラヘルツ時間領域分光法による超伝導揺らぎ
小森祥央
鵜沢旭
掛谷一弘
京大院工
Bi 系固有ジョセフソン接合における巨視的量子トンネル確率の層間結合効果
野村義樹
神原仁志
岡本陸
温一汎
掛谷一弘
京大院工
Bi-2212 固有ジョセフソン接合テラヘルツ発振におけるストライプ状微細発振構造に関する考察
辻本学
斉藤寛
土居卓司
温一凡
Asem Elarabi
掛谷一弘
京大院工

【ポスター】

題目 著者 所属
PbSr2(Ca,Y)Cu2O8における固有ジョセフソン特性とテラヘルツ時間領域分光法による超伝導揺らぎ
小森祥央
鵜沢旭
掛谷一弘
京大院工

リンク: 第23回渦糸物理国内会議サイト

(文責:辻本)

スペインで行われた国際学会で口頭講演

スペインマドリード郊外の世界遺産の街、エルエスコリアルで5月10日から15日まで行われた国際学会International Workshop on Vortex Matter in Superconductors VORTEX2015で掛谷が”Coupled macroscopic quantum tunneling in intrinsic Josephson junctions in BSCCOs due to dynamical breaking of the charge neutrality of CuO2 layers “と言う題目で口頭発表を行いました。

本学会は、組織委員から推薦された研究者だけが参加できる会議で、100人程度の参加者の間で、高いレベルの議論が繰り広げられました。

次回のVORTEXワークショップは2017年春にブラジルで開催される事になりました。

会場となったマリアクリスティーナセンターの中庭
会場となったマリアクリスティーナ王立センターの中庭

エスコリアル修道院へのエクスカーション後
エスコリアル修道院へのエクスカーション後

日本物理学会第70回年次大会で2件の発表

3月21日から24日に早稲田大学で開催された日本物理学会第70回年次大会において、掛谷と辻本が口頭発表を行いました。

題目 著者 所属
Bi2Sr2CaCu2O8+δ固有ジョセフソン接合メサ構造における温度分布の動的制御とテラヘルツ発振の同時観測
辻本学
神原仁志
岸本卓也
温一凡
吉岡佑介
中川裕也
秋山弘樹A
卞舜生A
為ヶ井強A
Fabian RudauB
Raphael WielandB
Reinhold KleinerB
掛谷一弘
京大院工
東大院工A
Universität TübingenB
Bi2Sr2CaCu2O8+δ固有ジョセフソン接合テラヘルツ光源の偏光制御のための形状および電極効果
吉岡佑介
辻本学
中川裕也
掛谷一弘
京大院工

(文責:辻本)