sk.kuee のすべての投稿

EUCAS2025で招待講演など

9月21日から25日にかけてポルトガルのポルトで行われたEUCAS2025において、招待講演1件、一般ポスター発表2件の成果発表を行いました。
EUCASは超伝導の応用研究を主題とする、参加者が1000人を超える大きな国際会議で、世界中の研究者と交流を進めました。
ポルトはその名の通り大西洋に面する港町ですが、意外に朝晩が冷え込み10度以下になることもありました。
********
招待講演
Frequency-modulated terahertz radiation from Bi2212 intrinsic Josephson junction stacks
Masashi Miyamoto1, Ryota Kobayashi1, Keitaro Sugimoto1, Nozomi Yagyu1, Manabu Tsujimoto2, Itsuhiro Kakeya1
一般講演(ポスター)
Numerical Optimization and Implementation of Josephson Plasma Emitters for Enhanced Terahertz Radiation
Ryota Kobayashi1, Itsuhiro Kakeya1
Superconducting Josephson Plasma Emitter for Short-Range Terahertz Communication: Design and Experimental Demonstration
Manabu Tsujimoto1, Yoshito Saito1, Masashi Miyamoto2, Ryota Kobayashi2, Itsuhiro Kakeya2, Junichiro Kato1,3, Taichiro Nishio3, Shigeyuki Ishida1, Hiroshi Eisaki1

第86回応用物理学会秋季講演会で発表

名城大学天白キャンパスで実施された第86回応用物理学会秋季講演会で以下5件の発表を行いました。どの発表でも数多くの質問がありました。[7p-P07-8](ポスターセッション)
Bi2212ジョセフソンプラズマエミッタにおけるバイアス回路のインピーダンス解析
〇杉本 啓太郎1、宮本 将志、小林 亮太1、辻本 学2、掛谷 一弘1 (1.京大院工、2.産総研)[9a-N404-4](口頭セッション)
3次元電磁界数値計算にもとづく超伝導テラヘルツ光源の最適構造探索およびその実装
〇(DC)小林 亮太1、森 倫太郎1、掛谷 一弘1 (1.京大院工)[9a-N404-5](口頭セッション)
固有ジョセフソン接合スタックのシンボル化による等価回路シミュレーションの拡張性向上
〇(M2)森 倫太郎1、小林 亮太1、掛谷 一弘1 (1.京大院工)[9a-N404-6](口頭セッション)
超伝導FMテラヘルツエミッターの材料設計と製造プロセス開発
〇辻本 学1、杉本 啓太郎2、森 倫太郎2、小林 亮太2、掛谷 一弘2、加藤 準一朗1,3、西尾 太一郎3、石田 茂之1、永崎 洋1 (1.産総研、2.京大院工、3.東理大理)

LT30に参加

スペイン・ビルバオで行われたLT30に米澤、池田、中村(M1)、杉本(M1)が出席しました。研究室からの発表は以下の4件です。

  1. KEITARO SUGIMOTO ITSUHIRO KAKEYA, MASASHI MIYAMOTO, RYOTA KOBAYASHI, MANABU TSUJIMOTO , ” 10-GHz band frequency modulation of terahertz radiation from cuprate superconductors ”, 30th International conference on low temperature physics (LT30), Poster PC5. P118 , Monday, 11 August, 2025
  2. ATSUTOSHI IKEDA SHINGO YONEZAWA, YOSHITERU MAENO , ” Suppression of Superconductivity in the Dirac Line-Nodal Metal CaSb2 with Element Substitution ”, 30th International conference on low temperature physics (LT30), Poster PC2. P36 , Tuesday, 12 August, 2025
  3. SOTA NAKAMURA ATSUTOSHI IKEDA, KOSUKE NODA, AKIHIKO IKEDA, SHINGO YONEZAWA , ” Developments of the magnetooptical Kerr effect measurement method under extreme conditions of low temperature and high magnetic field ”, 30th International conference on low temperature physics (LT30), Poster PC6. P112 , Tuesday, 12 August, 2025
  4. Shingo Yonezawa, Kenta Maekawa, Atsutoshi Ikeda, Kazumi Fukushima, Keito Obata, Soichiro Yamane, Yajian Hu, Yongkai Li, Yugui Yao, Zhiwei Wang , ” Field-angle-resolved calorimetry of the pristine and Nbsubstituted CsV3Sb5 Kagome superconductors ”, 30th International conference on low temperature physics (LT30), Oral PS7.2. 3 , Tuesday, 12 August, 2025

応用物理学会講演会の注目講演に!

本日から2024年 第71回応用物理学会春季学術講演会が東京都市大学で実施されます。

M1宮本君将志君の講演「Bi2212ジョセフソンプラズマエミッタの同期現象の時間発展解析」は講演会全体で12件選出される注目講演として、明日23日午前に超伝導大分類12P会場で行われます。学会参加の皆様のご来場・オンライン接続をお待ちしております。

先だって3月18日に応用物理学会よりプレスリリースが出されております。

Nature Photonics 3月号のトップに研究成果イメージ採用

掛谷准教授らの論文が掲載されたNature Photonics誌3月号が発行されました。

Nature Photonicsウェブサイトのトップに3月号のイメージとして表示される絵に、高温超伝導体からの周波数変調テラヘルツ波放射をイメージするイラストが採用されました。

当初、表紙イメージとして、下の図を応募したところ、結果としてHero Imageに採用され、3月中はより多くの方の目に触れることになります。

膳所高校に出張講義

掛谷准教授が滋賀県立膳所高等学校でサイエンスプロジェクトでの講義を行いました。

講義では、超伝導と物理学に関する話に加えて、海外で研究を経験したときに感じたことについて、イギリス海外研修を控えたサイエンスプロジェクトの高校生にお話をしました。

海外生活の楽しさと同時に、普段は耳にすることのなさそうな表現で厳しさを伝えました。

熱心に聞いて、質問もしてくださり、近い将来大学で一緒に研究したいな、と思わせる生徒さんたちでした。

Nature Photonicsに論文が掲載

高温超伝導体を用いたテラヘルツ発振デバイスで周波数変調に成功した結果がNature Photonicsに掲載されました。

Wide-band frequency modulation of a terahertz intrinsic Josephson junction emitter of a cuprate superconductor

Masashi MiyamotoRyota KobayashiGenki KuwanoManabu Tsujimoto & Itsuhiro Kakeya, Nature Photonics (2024)

併せて京都大学からプレスリリースを出しました。

高密度信号のテラヘルツ波送信を高温超伝導体で実現 ―次世代Beyond 5G/6G通信や革新的計測のための重要技術―

電子工学専攻の掛谷一弘准教授、宮本将志修士課程院生ら、産業技術総合研究所量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センターの辻本学主任研究員らの研究グループは、ビスマス系高温超伝導体を用いた超伝導テラヘルツ光源からエフエム(周波数数変調)電磁波の空間への放射を実現しました。

空間を飛ぶ電波・光を用いて大量のデータをやりとりする高速無線通信の要望が、コロナ禍を経てますます高まっています。その世界的な需要に対応するために、さらに進化した無線ネットワーク、Beyond 5G/6G技術の開発が急ピッチで進んでいます。こうした無線通信に必要な電磁波の周波数帯であるテラヘルツ帯の光源のひとつとして、超伝導テラヘルツ光源が研究されています。本研究グループは、超伝導だけが持つ性質であるジョセフソン効果を利用することで、市販の信号発生器から発生する3ギガヘルツのマイクロ波信号をテラヘルツ波に乗せて送信する、テラヘルツ波エフエム技術の開発に成功しました。実験の結果、現行の光ファイバーインターネットサービスの100分の1以下の時間で4K動画などの大きなデータを、無線で送れる能力を持つことが示されました。

本成果は、2024年1月10日に英国の国際科学学術雑誌Nature Photonics誌にオンライン公開されました。

マイナビニュースに掲載されました(2024/1/15)
京大、61GBを3.8秒で送信するFM方式での高速テラヘルツ波送信に成功

日本経済新聞に掲載されました
8K映像の即時伝送も 京大など、高周波を超電導体で送信(2024/1/18)
8K映像を即時送信する技術(2024/1/19)

卒業生の小森さんが物理学会奨励賞を受賞

研究室卒業生の小森祥央さん(現名古屋大学理学研究科助教、当研究室では2016年博士修了)が第18回(2024年)日本物理学会奨励賞(領域6)を受賞しました。おめでとうございます。

物理学会webサイトへのリンク

小森さんは、当研究室での大学院生時に銅酸化物高温超伝導体であるPb1212エピタキシャル薄膜の育成に世界で初めて成功しました。その経験を持って臨んだケンブリッジ大学での博士研究員としての研究で超伝導体薄膜と強磁性体薄膜多層構造における近接効果に関して画期的な研究成果を得ました。その成果が今回評価され、受賞に至りました。

授賞式は3月19日9:15より、日本物理学会2024年春季大会(オンライン)F1会場にて行われます。