物質材料研究機構の齋藤嘉人氏、高野義彦MANA主任研究者との共同研究で針状(ウィスカー)超伝導結晶を用いたテラヘルツ発振デバイスに関する論文がApplied Physics Letters誌のEditors’ pick(編集部おススメ)として掲載されました。
Polarization analysis of terahertz emission from Bi-2212 cross-whisker intrinsic Josephson junction devices and their refractive index
Appl. Phys. Lett. 121, 212601 (2022); https://doi.org/10.1063/5.0123290
Y. Saito, I. Kakeya, and Y. Takano
今回、私たちは短時間で育成できるビスマス系高温超伝導ウィスカー結晶を用いたテラヘルツ発振デバイスの開発に成功しました。超伝導テラヘルツ光源にはこれまで平板状単結晶が用いられてきましたが、ウィスカー結晶を用いることにより、素子作製時間の短縮と多機能化が見込まれ、研究開発の加速が期待できます。
本成果については、京都大学よりプレスリリースもされておりますので、そちらも参照ください。
超伝導針状結晶からのテラヘルツ波放射に成功ー超伝導テラヘルツ光源の機能開発を加速ー
低温工学・超伝導学会関西支部が主催し、関西学院大学大阪梅田キャンパスで行われた第21回低温工学・超伝導若手特別講演会でM2の小林亮太君が「Bi2212からのテラヘルツ放射に関する高バイアス領域における電気回路モデル」と題して研究発表を行い、見事奨励賞を受賞しました。おめでとうございます。
京都府教育委員会「知的好奇心をくすぐる体験授業」で掛谷と小林(M2)が長岡京市立長岡第四中学校に伺って2年生を対象に「身の回りの工学」という題目で出前授業を行いました。
始めの1時間で超伝導体を使った磁気浮上のデモンストレーションを行いました。浮上している磁石を160名全員が触って、不思議な感覚を体験してもらいました。
まずは、スマートフォンを例にとり、既存の知を価値にする「イノベーション」の具体例を聞いてもらいました。
その後、2クラスずつに分かれて、1クラス6班で考えたイノベーションについて発表し、4件のベストイノベーションを生徒の投票で決めました。
イノベーションの中身だけでなく、プレゼンテーションも非常に盛り上がり、この生徒たちの将来が大変楽しみになりました。
中学校のサイトにも報告がありますので、ご覧ください。
https://www.kyoto-be.ne.jp/nagaoka4-jhs/cms/?p=1389
京都大学の超伝導・真空電子デバイスに関する研究室, Research group for superconducting and vaccum electronics in Kyoto Univ.