7月9日、パリ若手物理学者の会で講演する機会をいただき、
「超伝導現象にみられる自然の普遍性ーHiggs機構から蛍の明滅までー」
という大げさなタイトルで、研究者になったいきさつから超伝導の基礎的概念までお話しさせていただきました。
「パリ若手物理学者の会(若物会)」は、パリ及びその近郊に滞在して広い意味での物理学に関係する研究者の集まりで、おおむね月に1度セミナーを開催してお互いの研究について議論をし、海外生活に関する情報を交換しています。
参加者の背景は様々で、素粒子理論・宇宙論のポスドクや惑星科学の博士課程学生、私のような物性物理の教員も当然いますが、医師を含めた生物の研究者も参加しています。
そういった広い背景を持つ聴講者なので、なかなか話の出来ない、大学での講義、アウトリーチ活動、研究プロジェクト獲得の苦労話もさせてもらいました。
磁気浮上をはじめとする超伝導現象についての紹介をしましたが、これが意外にも知られておらず、驚きをもって聞いていただきました。まだまだ超伝導について布教の余地があるようで、志を新たにしました。