ロンドン訪問に引き続き、ケンブリッジ大学を訪問しました。
ロンドンから郊外電車で1時間、ケンブリッジに到着します。
昨年まで集積研に在籍していた小森氏と待ち合わせ、博士研究員として勤務する物質科学科を見学しました。
ケンブリッジ大学には2009年に一度訪問したことはあるのですが、じっくり研究室を見学させてもらうのは初めてでした。ひとりに1台と言っても過言ではないのスパッタ装置やX線回折装置など、実験装置の充実ぶりにはとにかく驚いた。ここで結果出せないとダメという小森君の決意を聞きながら、ここまでそろっている研究者に勝つためにはどうしたらいいのか、考えながら見学していました。
論文作成のための濃密な議論がほぼ終わった日曜日、筑波大出身のKaveh氏とも合流して、物理学者のあこがれCavendish研究所も見学できました。
滞在中のケンブリッジは、30度を超えるという、真夏でもあまり経験しない暑さ。
ケム川のボートや日光浴を楽しむ人たち、老若男女の観光客でケンブリッジの町はにぎわっていました。
ケンブリッジはいわゆる学園都市なのですが、つくばなど日本の学園都市にもこのように観光客が来るようになれば、日本の科学もより豊かになると思いました。
イギリス・ロンドンにあるUniversity of College LondonのPaul Warburton 教授を訪問し、講演の機会を頂きました。
ロンドンへは、パリからユーロスターで2時間半。大阪から東京に行く時間ですが、パリの北駅ではフランスの出国とイギリスの入国手続きもありました。数日前にマンチェスターで起きたテロのせいか、入国審査では滞在期間や行先など事細かに聞かれ、出発数分前、ようやく列車に乗ることができました。
翌日11時から始まった講演には、多数の聴講者に参加頂き、活発な質疑応答がなされて、予定の1時間半を超えて、2時間におよびました。
講演後は、Warburton研究室の若手と議論を重ねました。京都の国際会議に来てくれたPhDの学生や、2009年に京大の学生と訪問した時から在籍しているポスドクと固有ジョセフソン接合や位相スリップの議論を行いました。
夕方はラフボロー大学物理学科が主催するSir Nevill Mott Lectureに出席するため、East Londonの2012年ロンドンオリンピック跡地にあるラフボロー大学ロンドンキャンパスに移動しました。
トポロジカル物質に関する光電子分光について、Princeton大学のZahid Hasan教授による素晴らしい講演が聞けました。
その後のカクテルパーティやディナーでは、幸運にも講演者と話すことができて、ホストかつ旧友であるLoughbrough大学のSergeyやMaratと物理学談義に花を咲かせました。
京都大学の超伝導・真空電子デバイスに関する研究室, Research group for superconducting and vaccum electronics in Kyoto Univ.