10月25日、京都府教育委員会の「子供の知的好奇心を刺激する出前授業」で、京都府南部、奈良に接する木津川市の木津南中学校に出前授業に行ってきました。
対象は、3年生全員200余名、2クラスづつ3回に分けて45分の授業をさせてもらいました。
お題目は「身のまわりの工学」。
超伝導のデモンストレーションを見せて驚いてもらったのち、スマートフォンを題材に、「工学」や「グローバル化」について彼らと一緒に考えました。
事前課題として、生徒に以下の課題について考えてもらい、班ごとに発表してもらいました。
- あなたの身の回りにある工業製品やサービスで、仕組みを知りたいもの、うまくできているなと驚いたものを挙げて下さい。
- よく知っている製品やサービスを組み合わせて、新しい製品やサービスを考えてみましょう。
- あなたが将来、外国に行って仕事をする、あるいは逆に日本で外国人と一緒に仕事をすることを考えたことはありますか?あれば、どこの国でどんな仕事をしていますか?また、そのために必要な準備を想像してみて下さい。
10代の中学生らしく、柔軟でユニークな答えをもらいました。
また、生徒の発表の様子を見たり、先生方の言葉を聞たりして、自分自身が中学生だった時を思い出しました。
中学校のサイトにも記事が掲載されていますので、ご覧下さい。
こういう機会は、研究者を志した初心に戻れる良い経験です。これからも続けていきたいと思います。
10月10日から12日まで中華人民共和国、南京大学で行われた国際会議、10th International Symposium on Intrinsic Josephson Effects and Plasma Oscillations in High-Tc Superconductors (Plasma+ 2016)で招待講演1件(掛谷)、口頭発表1件(野村)、ポスター発表2件(アセム、岡本)を行いました。
D2のアセム君は、見事ポスター賞、それも45件中ただ1件のFirst prizeを受賞しました。おめでとうございます。
Asem Elarabi (D2) recieved the best poster award (1st place)
この学会は、集積機能工学研究室が主催して2014年11月に京都大学百周年時計台記念館で実施したTHz-plasma 2014に続く学会であり、世界各国から100人余りの参加者が得られました。
南京大学を初めとする中国本土の大学の研究者による招待講演もかなり多く、研究のレベルが速いスピードで向上しているのが肌で感じられました。
さらに、南京大学の学生によるポスター発表も数多く出されており、研究レベルは日本の国内学会における発表に相当するものだと感じました。議論に使った英語のレベルは、苦手そうな人も私がドクターの学生だった頃よりもわかりやすい英語を喋っているような印象でした。日本の学生、頑張れ!
キャンパスが美しいのにまず驚くのですが、研究室を見学させていただき、さらに驚きました。
最新鋭の設備で、居心地の良い空間。これは、何より羨ましい。
中国は、次代を担う若者に投資しています。翻って日本はどうでしょうか??
京都大学の超伝導・真空電子デバイスに関する研究室, Research group for superconducting and vaccum electronics in Kyoto Univ.