日本物理学会2015年秋季大会で3件の発表

9月16日から19日に関西大学で開催された日本物理学会2015年秋季大会において、3件の口頭発表を行いました。

題目 著者 所属
PbSr2Y1-xCaCu2O7+δ単結晶薄膜における固有ジョセフソン特性
小森祥央
掛谷一弘
京大院工
Bi2212固有ジョセフソン接合からのテラヘルツ発振に関する元素置換効果
温一凡
野村義樹
辻本学
掛谷一弘
京大院工
Bi2Sr2CaCu2O8+δ固有ジョセフソン接合からのテラヘルツ波発生におけるストライプ状微細発振構造の起源
辻本学
斉藤寛
土居卓司
温一凡
Asem Elarabi
掛谷一弘
Fabian RudauA
Raphael WielandA
Reinhold KleinerA
京大院工
Universität TübingenA

(文責:辻本)

Supercond. Sci. Technol.誌に論文掲載

本研究室の新しい論文が英国物理学会(IOP)出版局のSuperconductor Science and Technology誌に掲載されました。

私たちは超伝導テラヘルツ光源の材料である高温超伝導体の元素置換効果に着目しています。本論文では、これまで使われてきたビスマス系高温超伝導体のビスマス(Bi)元素の一部を鉛(Pb)で置換した素子を作製し、テラヘルツ分光測定などによって明らかになったPb置換効果について報告しました。Pb置換素子では発振の高周波化が期待できます。また、Pb置換によって大型単結晶の育成が容易となることは工業的に重要です。

超伝導テラヘルツ光源の実現をめざした化学的アプローチは本研究室のオリジナルな研究手法です。今後の成果にもご期待ください。

M. Tsujimoto, Y. Maeda, H. Kambara, A. Elarabi, Y. Yoshioka, Y. Nakagawa, Y. Wen, T. Doi, H. Saito and I. Kakeya
“Terahertz emission from a stack of intrinsic Josephson junctions in Pb-doped Bi2Sr2CaCu2O8+δ

DOI: http://dx.doi.org/10.1088/0953-2048/28/10/105015

(文責 辻本)

EUCAS2015で発表

9月6日~11日にフランス・リヨンで開催された12th European Conference on Applied SuperconductivityにD3小森が参加し「Superconductivity above 77 K in Pb1212 Epitaxial Films」という題目で口頭発表を行いました。大規模な学会の大きい会場での発表という有り難い経験をさせて頂きました。学会には参加費と旅費を援助して頂き大変感謝致しております。(文責:小森)