岩手県雫石町で行われた低温工学・超電導学会東北北海道支部第19回超電導・低温若手セミナーに招待頂き、講演させていただきました。
京都を出発し、新幹線を東京で乗り継ぎ、はやぶさに乗車しました。
東京駅から2時間余りで盛岡駅に到着。とても速いです。飛行機はちまちま移動とか待ち時間があることを考えると、新幹線が移動の時間も有効に使えて良いです。しかも、伊丹から盛岡花巻へはJALしかとんでいないので、安いチケットがない。
盛岡駅に集合し、バスで会場「赤い風車」へ。
まずは東北大野島さんの講義「超伝導薄膜と渦糸状態」。
学生時代のYBCOエピタキシャル薄膜育成の話から、渦糸グラス理論、最近の電界誘起超伝導の話まで、筋の通った、わかりやすく、少し高尚な話でした。
野島さんとは、渦糸物理関係で良くご一緒しますが、ここまで長い講義をお聞きしたのは初めてで、東北大のベストティーチャー賞(?)を受けるのもよく分かります。
次は、学生さんの発表でした。
9名の学生から発表がありました。
いずれも、M1とB4で、きちんと研究が進んでいる、という印象を受けました。
うちの研究室の学生にも見せたかった発表でした。
翌日朝は、私の講義。
「固有ジョセフソン接合の物理と高温超伝導テラヘルツ光源」と題して、固有ジョセフソン接合の導入から最近のテラヘルツ発振の話、巨視的量子トンネルの実験について報告しました。
少し研究の最先端に行き過ぎたかな、という感もありましたが、聴講頂いた学生の皆さん、東北北海道支部の役員の先生方からも質問をいただきました。
しかも、時間を10分ぐらい超過してしまいました。スミマセン。
その次の講義は、鉄道総研の長島さんの講義でした。
「磁気浮上式鉄道と超電導技術」
超伝導MAGLEVの開発の歴史と、L0の営業運転に向けた現在の試験状況の報告でした。
ちょうど、8月中旬のASCでJR東海ワシントン事務所の方の講演を聞いたあとで、しかもリニア中央新幹線の工事認可が下りた直後で、非常にタイムリーな聴講になりました。
宿の前で写真撮影し、盛岡駅で解散しました。
帰りのはやての車窓からは、刈り取り間近の岩手の美田がよく見えました。
最後になりましたが、東北北海道支部の役員の皆様、お誘い頂いた岩手大の内藤さんに御礼申し上げます。