Dupont 4922 (or 4929)
- もっとも汎用性の高い銀ペースト。室温で硬化し、すぐに導通が確認できる。
- 接着力はほとんど無い
- 銀の粒径が小さい(1ミクロン程度)
- データシートによると、溶剤は酢酸ブチルとなっているが、酢酸ブチルセロソルブを併用すると硬化時間が調整できて、作業性が高くなり、小さな場所にも付けられる。
- 4929の方が若干粘性が高いが、溶剤次第ではある。
- メーカーデータシート
Dupont 6838
- 加熱硬化型銀ペースト。
- バインダ-となっているエポキシを150-300度で加熱重合させ、強い接着力を維持する。
- 銀の粒径は4922などと同様小さい。
- 溶剤は酢酸ブチルセロソルブ。室温ではほとんど硬化しないので、小さい場所にも付けられるが、加熱する必要がある。
- データシートは4922と同一
Epotek H20E
- 2液型加熱硬化銀ペースト。
- AB剤を等量混合させ、250度以上で加熱硬化させる。
- 350度の硬化により酸化物の大気暴露された表面にほぼ確実にコンタクトがとれる。
- 銀の割合が最も多そうな印象
- 粒径が粗く、実体顕微鏡でも銀の粒子がよく見える。
- メーカーデータシート
銀ペーストによる電極付けのコツ
- まず、午前中に始める
- 初めの1回目がもっとも精度が高い
- スライドガラスに取り出し、溶剤を加えて粘度を調整しながら、精神集中
- 爪楊枝の先に銀ペーストを取り、顕微鏡の視野内におく
- なるべく細い金線をピンセットでつかみ、顕微鏡の視野内にある銀ペーストを拾う
- ためらわずに目的の場所におく
- 動きのぶれを抑えるためには、ピンセットを持っていない方の手の指でピンセットの先を支える
- さらに精度が必要なときには、目的の場所になるべく近いところにピンセットの先端を立てて、支点とする
京都大学の超伝導・真空電子デバイスに関する研究室, Research group for superconducting and vaccum electronics in Kyoto Univ.