タグ別アーカイブ: 超伝導薄膜

鉛系銅酸化物の90 K級高温超伝導に関する論文が出版

本研究では、これまでに超伝導特性の詳細が明らかにされていなかったPb系銅酸化物が90 K級の高温超伝導を示すことが良質なエピタキシャル薄膜の評価によって明らかになりました。

90K superconductivity of clean Pb1212
epitaxial films

S. Komori, A. Kondo, K. Kindo, and I. Kakeya
Superconductor Science and Technology, 29, 085007 (2016).
DOI:10.1088/0953-2048/29/8/085007

90 KのPb系高温超伝導薄膜に対して原子像の観察をはじめとした結晶性の評価からパルス強磁場中での超伝導特性の変化に至るまで種々の測定を行い、基礎的性質を明らかにするとともに、現在超伝導線材応用がすすめられている90 K級のイットリウム系高温超伝導体との電気特性の比較検討も行いました。

 

第23回渦糸物理国内会議で4件の発表

12月7日から9日に福岡県福岡市の休暇村志賀島で開催された第23回渦糸物理国内会議において、3件の口頭発表と1件のポスター発表を行いました。

【口頭】

題目 著者 所属
PbSr2(Ca,Y)Cu2O8における固有ジョセフソン特性とテラヘルツ時間領域分光法による超伝導揺らぎ
小森祥央
鵜沢旭
掛谷一弘
京大院工
Bi 系固有ジョセフソン接合における巨視的量子トンネル確率の層間結合効果
野村義樹
神原仁志
岡本陸
温一汎
掛谷一弘
京大院工
Bi-2212 固有ジョセフソン接合テラヘルツ発振におけるストライプ状微細発振構造に関する考察
辻本学
斉藤寛
土居卓司
温一凡
Asem Elarabi
掛谷一弘
京大院工

【ポスター】

題目 著者 所属
PbSr2(Ca,Y)Cu2O8における固有ジョセフソン特性とテラヘルツ時間領域分光法による超伝導揺らぎ
小森祥央
鵜沢旭
掛谷一弘
京大院工

リンク: 第23回渦糸物理国内会議サイト

(文責:辻本)

2015 Joint UK-Japan Workshop on Physics and Applications of Superconductivityで1件の発表およびUCL訪問

4月12日~15日にイギリス・ケンブリッジ大学・キングスカレッジで開催されたワークショップ (2015 Joint UK-Japan Workshop on Physics and Applications of Superconductivity) にD3小森が参加し、口頭発表を行いました。また17日に、ワークショップでお会いしたロンドン大学 (University College London) の方の研究室を訪問させていただき、見学および議論をさせて頂きました。ケンブリッジは良い所でした。UCLでは充実した研究設備に驚かされました。

ケンブリッジ大学のケム川にて (撮影:雨宮先生)
ケンブリッジ大学のケム川にて (撮影:雨宮先生)

(文責:小森)

新しい超伝導単結晶膜の育成についての研究成果をPhysical Review誌に発表

小森祥央氏(D2)らが超伝導体PbSr2CaxY1-xCu2O7+δの単結晶試料を世界で初めて育成することに成功し、置換効果、コヒーレンス長や異方性など超伝導の基礎物性について報告した論文がPhysical Review B誌より発表されました。

Epitaxial growth and superconducting anisotropy of PbSr2CaxY1-xCu2O7+δ thin films

Phys. Rev. B 89, 174509 – Published 13 May 2014
S. Komori, R. Inaba, K. Kaneko, S. Fujita, I. Kakeya, and M. Suzuki

ABSTRACT

Thin films of single-crystal Pb1yBiySr2Y1xCaxCu2O7+δ (PbBi1212) were grown on SrTiO3 (100) substrates by a two-step growth technique in which an amorphous film is annealed at 970 C in a closed ceramic container prepared using the same material as the film. We find that PbBi1212 exhibits superconductivity when the Ca concentration xexceeds 0.3. The effective number of holes per Cu atom neff is well described as neff=0.34x. The highest onset temperature for the superconducting transition attained in the present study is 65 K. The resistivity measurement in a magnetic field reveals that the coherence lengths of Pb1212 (y=0) are approximately 25 and 2.7 Å along the abplane and the c axis, respectively.

DOI: http://dx.doi.org/10.1103/PhysRevB.89.174509