「研究交流」カテゴリーアーカイブ

沖縄を訪問・セミナー講演

11月24日から26日の間、沖縄本島中部に立地する沖縄科学技術大学院大学(OIST)を訪問し、研究の議論と、セミナー講演を行いました。

集積機能工学研究室で2018年に博士を取得し、現在OISTのリサーチエンジニアとして活躍中のアセムエルアラビ博士の招きで掛谷准教授がOISTを訪問しました。

OISTは国が運営資金を出している学校法人という特殊な大学で、研究者、大学院生(博士課程のみ)の60%が外国人です。キャンパスは丘陵地にあり、短期的に訪問する者は、海沿いのシーサイドハウスに宿泊します。掛谷の滞在中にほかの滞在者はいなかったのが残念でした。

シーサイドハウスの滞在室から見える日没

25日に行ったセミナー”Terahertz electromagnetic emission from superconductors: synchronous phenomena of Josephson juntions”には多くの聴衆が来場し、活発な意見が交換されました。初めての場所を訪問して対面セミナーを久しぶりに行うということで、オンラインセミナーとは全く異なる緊張感を感じました。

研究棟Lab2に確保してくれた居室からの眺め

滞在中は、エルアラビ博士のほか、久保結丸博士、Julien Madeo博士などとも交流を行い、共同研究の打ち合わせを進めました。

シーサイドハウスとキャンパスの間にある砂浜に立ち寄る。話題の軽石が堆積している。

COSTの国際会議で招待講演

10月12日から14日までフランス、パリのCollege de Franceを現地サイトとしてハイブリッド形式で実施された国際会議”Low dimensional superconducting hybrids for novel quantum functionalities“において、掛谷が25分の
Mutual synchronization of non-linear Josephson oscillations mediated by superconducting plasmons of cuprate superconductors
と題した招待講演を行いました。

当該会議は、欧州における科学技術振興のための共同研究の枠組みCOSTにおける一つのプロジェクトであるNANOCOHYBRIの一環で、主に欧州の研究者が研究交流を行う中、少数の日本からの研究者として講演を行いました。

論文出版:ウィスカーBi2212接合からのテラヘルツ波発振

高温超伝導体Bi2212ウィスカー(針状)結晶から作製された固有ジョセフソン接合デバイスからのテラヘルツ発振に関する、物質材料研究機構などとの共同研究論文が、2月11日付けで応用物理学会の速報誌Applied Physics Express  (APEX)誌に掲載されました。共著者に当研究室の修士課程院生である巴山顕、元院生である藤田秀眞も含まれています。

これまでに当研究室などで進めてきたバルク単結晶を基にしたデバイスとは異なり、ウィスカー結晶を用いた場合、その固有の形状から微細加工が不要となったり、アンテナとして機能するため、テラヘルツ光源の機能性を高めることが期待されます。

THz emission from a Bi2Sr2CaCu2O8+δ cross-whisker junction

Yoshito Saito1,2Shintaro Adachi1Ryo Matsumoto3Masanori Nagao4Shuma Fujita5Ken Hayama5Kensei Terashima1Hiroyuki Takeya1Itsuhiro Kakeya5 and Yoshihiko Takano1,2

Published 11 February 2021 • © 2021 The Japan Society of Applied Physics

パリENSのSukhy Dhillon博士によるセミナーを実施

日仏二国間事業で京都大学に滞在中のSukhy Dhillon博士(Ecole Normale Superieure-Paris)がセミナーを行いました。

Quantum Cascade Lasers: From Modelocking to THz non-linear optics“という講演題目で、量子カスケードレーザーの原理から時間領域ダイナミクスの最先端の研究成果について講演されました。

吉田キャンパスからもご出席いただき、多くの質問が出て、非常に盛況な情報交換となりました。

パリ高等師範学校に共同研究滞在

前田と掛谷が、パリ高等師範学校のSukhdeep Dhillon博士の研究室に9月9日から13日まで滞在して、共同実験を行いました。

滞在の最終日である金曜日はパリ市内交通機関のストライキに出くわし、大急ぎで木曜日に現地研究者の助けが必要な実験を終了させました。

ENS実験室での前田とENS大学院生Jacques氏

実験室で試料への配線をする前田

筑波大・辻本学助教が滞在実験、講演

当研究室に2013年から3年弱、JSPS特別研究員(SPD)として在籍した辻本学博士(現筑波大学テニュアトラック助教)が3月中旬の2週間余り滞在して、共同研究を推進しました。

滞在中には、当研究室の修士課程大学院生と実験を行い、セミナーでは研究成果のほかに、2月まで海外特別研究員として滞在していたアルゴンヌ国立研究所での様子などを報告しました。

当時在籍していた他の卒業生が研究室に訪れることもあり、旧交を温めました。下の写真は一例です。

偶然訪問した野村義樹氏(2017年博士修了、現古河電工)と野村氏がかつて使用した実験装置の前で。

モスクワのロシア科学アカデミーを訪問

チェルノゴロフカでのアブリコソフ記念シンポジウムの後、モスクワ中心部、赤の広場すぐ横にあるロシア科学アカデミー
Kotelnikov Institute of Radioengineering(コテルニコフ高周波工学研究所)
のValery Koshelets教授を訪問しました。

Koshelets教授は超伝導ミキサーを用いたマイクロ波技術で世界を長年リードしており、15年来訪問したいと考えていた研究室でした。

研究室は、なんとモスクワ中心部赤の広場のすぐ横。日本だと、皇居の真横に研究室がある感じです。サッカーワールドカップの観戦客で混雑する赤の広場を抜けて、世界チェーンの高級ホテルの横の路地を入っていったところにある赤いレンガ造りの建物が目的の研究所です。

入り口から入ってKoshelets先生に電話をして歓迎を受けます。研究室でお茶をいただきながら、雑談、そして最近の研究の進展を教えていただく。

そしてラボツアー、この建物は19世紀にモスクワ州立大学として建設され、モスクワ州立大学が郊外に移転したのち、ロシア科学アカデミーが使用しているとのこと。旧ソ連時代を思い出させる共産主義のプロパガンダポスターや第二次大戦の英雄を並べた掲示などもあり、貴重な経験。なんと、壁の厚さは1メートル。重厚な階段に無理やりエレベータが設置してあります。さらに、19世紀の建物の中に、クリーンルームがありスパッタ装置を拝見。
次に、高周波の測定部屋。見慣れたボロメーターのクライオスタットが多数あります。今後の共同研究について議論を交わし、研究所を後にしました。