超伝導(ちょうでんどう)は、電気が熱に変わらずに流れていく現象のことです。そのため、超伝導を利用して電気を運べば、発電された電気をむだなく利用することができます。
超伝導でない金属に電気を流すと、電気抵抗のために発熱し、時には光ったりします。これを利用したものが、電気ストーブや白熱電球です。
超伝導体は、電気抵抗がゼロなので、電流が熱に変わることがありません。したがって、超伝導体を流れる電流は「永久電流」と呼ばれます。(本当に永久に流れ続けます)
超伝導が発見されたのは、1911年、オランダでです。
カマリン・オンネスという人が、水銀をマイナス269度まで冷やすと、超伝導になることを発見しました。想像できないくらい低い温度ですね。
1986年に発見された高温超伝導体は、液体窒素を用いれば、超伝導になります。磁石が浮いたり、超伝導体が浮いたりする実験を見たことがある人もいるかと思います。
液体窒素は、病院などで使われているように、魔法瓶があれば保存できますので、高温超伝導体を使えば、電気抵抗がゼロという現象を様々な場所で利用することができます。
現在に至るまで、超伝導体の発見は数多くなされていて、超伝導になる温度の最高記録は更新され続けています。
最近では、硫化水素がなんとマイナス30度で超伝導になることが報告されています。ただし、地球の中心のような高い圧力の状態で、そのような現象が起きています。