住友電工がBi系超伝導体を使用したコンパクトな超伝導マグネットシステムを発売

先日、住友電工からメールが配信され、ビスマス系超伝導体を用いたコンパクトなマグネットが発売されるとの情報を得ました。
http://www.sei.co.jp/super/magnet_coil/system.html#6t

今回当社が開発した冷凍機冷却型超電導マグネットシステム本体は、質量を100kgと従来システム本体の1/4まで軽量化し、寸法も奥行0.8m、幅0.3m、高さ0.3m と、同様に1/5まで小型化することに成功しました。また本システムは、永久磁石の検査工程中の磁化特性測定等への適用を視野に入れて開発したシステムで、B-Hカーブトレーサ、振動試料型磁力計(VSM)、ハードディスク検査装置等に加えて、磁場中熱処理炉等の製造装置への適用も可能です。

 

質量が100kGで最大磁場が6Tというコンパクトさも素晴らしいですが、特筆すべきは、30秒で6Tまで上げられることですね。

通常の超伝導コイルはNbTiを使っており、磁場の均一性を高めるなどの理由により自己インダクタンスが大きく、磁場スイープには時間がかかっていました。

高温超伝導体を使うことで、液体ヘリウムがなくても強磁場が出せるというのは、新興諸国の研究や産業の発展に大きな力になることと思います。